かんかくもーるのかんかくてき

笑顔だけが「よい変化」じゃない

笑顔だけが「よい変化」じゃない

2026年07月12日 17:05

🌻スヌーズレンから生まれる変化について


インターネットなどで「スヌーズレン」について調べると、その効果として「問題行動がおさまる」「リラックスできる」「笑顔になる」といったものが紹介されているのをよく目にします。

スヌーズレンは、治療法や教育法、療育法ではありません。しかし、一般的な説明の中では「効果」という言葉で語られてしまうことに、私は少し違和感を覚えています。


スヌーズレンのお部屋では、体験する人にも、それを支える人にも、さまざまな「変化」が生まれます。

普段は動いていないと落ち着かない人が、ふと何かに見とれていたり。いつもおしゃべりの絶えない人が、お話しを忘れてくつろいでいたり。物に興味を示さない人が、感覚グッズを使った遊びに夢中になったり。音に反応の見られない人が、ベルの音を聞いて笑ったり。


その人の好ましくない行動が減ったり、あまり見ることのない笑顔が見られたりすると、まわりの人たちは、とてもうれしくなるものです。

ですが私は、このような変化だけが「よい変化」ではないと感じています。


🌻かんかくもーるで起きてきたこと


かんかくもーるの中でも、さまざまな「変化」が生まれてきました。


初めは拒絶していた苦手な感覚のおもちゃに、少しずつ手を伸ばして触れるようになったり。お母さんから離れて、一人になりたがったり。大きな声の出るお友だちと遊びたくて、耳をふさぎながらあとを追いかけたり。気になるおもちゃだけ選んで、お部屋の外で楽しんだり。


また、一緒に過ごす人も「何かをさせる」ことを手放したり、何もしない時間を一緒に過ごしたり。その人の行動が生まれるまで、ただそばで寄り添っていたり。


その人にとっても、支える人にとっても「新たな発見」が生まれ、それぞれが自分らしく過ごしながらも、互いの関係性が深まるような、あたたかい時間が育まれているのです。


🌻よい変化とは


もちろん、笑顔や落ち着いた様子が見られることは、とても喜ばしいことです。

しかし、そのことだけを「よい変化」として捉えてしまうと、その人が見せてくれている「小さな変化」を見落としてしまうことがあります。


「嫌」と伝えられること

一人で過ごすことを選ぶこと

自分から行動を起こすこと


私は、そんな一つひとつも、その人が「その人らしく」生きるための、大切な変化だと考えています。


スヌーズレンの空間には、この「小さな変化」から楽しみを見つけ、新たな関わりが生まれる、そんな力もあると感じています。

そして、その小さな変化の積み重ねが、多様な人が社会とつながるきっかけにもなるものと信じています。



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